が実の母親と一歩も譲れぬ接戦を繰り広げている頃、鶴姫達はようやく

工事中のマンションに潜り込んだところだった。

「これはサスケの・・」

のもアルネ!」

途中の階でサイゾウ、ジライヤは冷たいコンクリートの床に

転がっていた二人の印籠を発見していた。

ここでも徹底的に計算しつくされたくノ一組の策略のおかげで、ドロドロ達に

行く手を阻まれ、上階へなかなか行けなかったが。


「死ね、!!」

一方、はとうとう屋上の隅にまで追いつめられてしまった。

印籠を捨てたせいで変化できず、遠距離攻撃に有利なレーザーガンや大部分の忍術が使え

ないのだ。

ミラが叩きつけようとした洋剣を、不利な体勢から忍刀で受け止めるのがやっとだ。

「うっ!!」

ミラが悲鳴を上げて飛びさすった。

いきなり彼女の足元で閃光が炸裂し、バンバンと弾け飛んだのだ。

!!」

黒の戦闘衣に変化したジライヤが、レーザーガンを構えて走ってきた。

その後ろには階段を上がってくるドロドロを一人ずつ突き落として

食い止めている鶴姫、セイカイ、サイゾウ達の姿がが見える。

「運のいい娘め!」

ミラはちっと舌打ちすると、多勢に無勢と判断したのか

冷たいコンクリートの床を蹴って、下の廃材置き場目掛けて飛び降りて逃げた。

、怪我シテルネ・・」

ジライヤはレーザーガンを持ったまま、綺麗な顔に紫色の痣を作った

彼女を痛ましそうに見つめた。

「ハヤクこれを!」

それからジライヤは大事に持っていた彼女の印籠を渡してやった。

「私の印籠・・Thanks!」

は先ほどの痛みなどなんのその、戻ってきた印籠を前に突き出すとあっという間に戦闘衣に変化した。

の予想通り、石切り場でくノ一組に執拗に追いつめられていたサスケと少年も見つけ出すことが出来、

彼女達はどこまでも卑劣な手を使うくノ一組に、見事逆襲を果たしたのだった。


それから月日は流れ、突如都心に出現した髑髏印のハイテクビル、貴公子ジュニアの

奏でるエレキギターによって石化された街の人々、彼やその忠実な配下であるくノ一組との

再度に渡る対決などの出来事があった。

妖怪の君主である大魔王復活は、彼の息子であるジュニアによって刻々と進められており、忍びの衆六人組の上にも

否応なしに暗い影を落としていた。


「えーっと、この方向であってるのよね?」

「コノヤマを上ればあそこの洞穴に突き当たる。間違いナイネ!」

今、ジライヤとは三太夫に教えられた忍びの巻を探す二人旅に出ていた。

初夏の空は青く晴れ渡り、山登りにはおあつらえむきのお天気だった。

仲間達からの連絡によるとサスケ、鶴姫、サイゾウ、セイカイはすでに忍びの巻を

手に入れたらしい。

サイゾウ、セイカイは巻物の場所が近いせいか道中、一緒に行動を取り、サスケ、鶴姫は巻物の場所が

かなり離れていたため、単独行動になったらしい。

その点、ジライヤとの巻物は全く同じ場所にあるらしい。

そのせいか二人はかなり心が浮き立つのを感じていた。

「ダイジョウブ?疲れてない?あと少しだ」

「ありがとう。そんなに疲れてないよ」

危なかっしい足場ではジライヤが女性であるを気遣い、手を差し伸べて引き上げる。

やがて二人は、つり橋がかけられた峠のところで少し休憩をとることにした。

は気持ちよさそうに伸びをして新鮮な山の空気を吸い込んだ。

それからミネラルウォーターのボトルを口にする。

ジライヤもミネラルウォーターのボトルに口をつけて水分補給してから、座っていた

岩の陰にふと目がいった。

青紫色の小さな花が顔を出している。キキョウ科の多年草、イワギキョウだ。

ジライヤはちょっと考えてから、そっとその花に手をかけた。

「よっ、二人とも・・ん?」

今まさにつり橋を渡ろうとしていたサスケが姿を現したのはそんな時だった。

「This is for you・・」

「え?これ、私に?」

ジライヤはおずおずと一輪のイワギキョウの花をに差し出した。

彼女は一瞬、何のことかわからずぽかんとしていたが、たちまち満面にその花に負けないような

笑みを浮かべて受け取った。

それを見たサスケはさっと身を隠してしまった。

「おいおい・・俺、このタイミングどうすればいいんだよ。何かすごく出て行きにくいじゃねーか・・」

彼は真っ先に目に付いた茂みに飛び込み、爪を噛みながら困ったように呟いた。



















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