六年生最初の闇の魔術の防衛術の授業は無言呪文の練習だ。

これには生徒全員が音をあげていた。

スネイプは生徒たちに物憂げな声で闇の魔術云々について講義した後、生徒たちを二人一組に組ませ、

無言呪文の練習をさせた。

彼は今、真っ黒な長いマントを翻し、生徒たちが練習する間を歩き回って視察していた。


まるでドラキュラ伯爵みたいだ・・あれで口から牙でも生えていればそっくりなのにね・・と は彼の後姿を眺めながら意地悪く考えた。


そんな横道に反れたことを考えていると、ハーマイオニーの無言呪文が飛んできて、彼女に真っ直ぐに突き当たった。


「何をしている!」

たまたま運悪く側を通りかかったスネイプが吹っ飛んできた彼女を抱きとめた。

「ボケッとするな、馬鹿者。油断大敵だ」

彼はピシャリというと乱暴に を突き放した。

「先生――ハーマイオニーが無言呪文に成功したのですけど・・」

は驚愕し、そのまま何事もなかったかのように立ち去ろうとする彼に言った。

「余計なことばかり考えるな。今度ぼんやりしていたら点を引くぞ」

その言葉にスネイプは苦々しく言い放った。



「ひどいじゃない。今のところ成功したのはあなただけでしょう。どうして点をくれないのかしら?」

は憤懣やるかたない気持ちで相方に言った。

「黙って!スネイプがこっちを見てるわ。あなた、また叱られたいの?」

ハーマイオニーはいつもの彼女らしくなく、厳しい声で彼女の口を黙らせた。

斜め前で練習していたハリー、ロンは気の毒そうに女の子たちを眺めた。

彼らもあきらかにスネイプの態度に不満を抱いているようだった。





しばらく練習を続け、 が悪戦苦闘の末、ようやくハーマイオニーのかけた「浮遊呪文」を

一言も発せずに跳ね返すことに成功したその時――。




「プロテゴ!護れ!」

大きな声とともに何か黒い物体が宙を飛ぶのを生徒全員が目撃した。


とハーマイオニーは杖を振る手を止め、何事かとその衝撃音のほうへ首を傾けた。


なんとそこにはスネイプが天井から落ちてきたほこりをかぶり、崩れかかった

机の前に倒れていた。



そして、数メートル先には残酷な喜びに目を輝かせたハリーが突っ立っていた。



彼の唇は得意げにめくれ上がっていた。


彼は悪魔にでもとりつかれているのではないかと は一瞬、考えた。




「我輩は無言呪文を練習するように命じたはずだが?」


スネイプはゆっくりと起き上がると、マントについた誇りを丁寧に払いながら言った。


「ええ―そうですね。そのようにおっしゃったと思います」

ハリーは反抗的な目つきで彼を睨んだ。

「思います・・だと?」

スネイプの手が彼の首を絞めたげにもぞもぞと動くのを全員が目撃した。

「はい」

ハリーは突っぱねた。

「はい、「先生」だろう?」

「僕に向かって「先生」などという敬語は要りません。先生」

最後の言葉を出来るだけ嫌みったらしく聞こえるようにハリーは発音した。

はぽかんと口を開け、ロン、ディーン、シェーマスはにやにやと笑い、ハーマイオニーはぎゅっと唇を固く結んでいた。


「罰則。土曜の夜、我輩の部屋。そのような生意気な態度は許さん。たとえ、お前が闇の帝王の手を逃れた

選ばれし者でもな!」


スネイプは声たからかに宣言した。



「あれはすっきりしたぜ!僕もあいつの態度にはムカついてたんだ」

授業終了後、グリフィンドール搭の廊下までくるとロンはげらげら笑った。

「悪魔がそうさせたんじゃない?」

は半分呆れ顔で、だが、半分楽しそうに言った。

「悪魔にとりつかれたとしても、あんなこというべきじゃなかったわ」

ハーマイオニーが の言葉を引き継いで言った。

















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