翌日の午後三時過ぎ、結婚式会場に客がぞくぞくと集まり始めた。
ハリー、ロン、フレッド、ジョージは招待客の接待に追われ、
金色のブロケード織のドレスをまとったの伯母は
金色の上着のバンドマンと一緒にヴァイオリンの最後の音あわせに追われていた。
はルーナが調達してくれた金髪マグルの髪の毛が入ったポリジュース薬を
飲んで、ばっちりと変装していた。
今日のは、ふわふわのフリルが幾十にも重なったミントグリーンのシルクのドレスを
まとい、ことのほか美しく見えた。
「驚いたなあ・・君、すっごく綺麗だ。そのドレス、今まででのワードローブの中で最高だよ!」
ハリーは入り口に近づいてきた彼女を見るなり褒めちぎった。
「ありがとう。あなたもとっても決まってるわよ。あら、ルーナ!」
「こんにちは、」
は入り口の真っ白なテントに駆け込んできたルーナを見つけて機嫌よく声をかけた。
「あんた、とーっても綺麗だよ。今までで一番かも。それに金髪マグルの姿もさまになってる」
レモンイエローのローブをまとい、髪にアクセントのひまわりの花を留めつけたルーナは
まぶしい色彩に慣れさえすればなかなか綺麗に見えた。
ルーナは好意的にを褒め、ハリーにも明るく声をかけた。
「は分かったのはいいとして、何で僕だって分かったの?」
赤毛のバーニー・ウィーズリーにばっちりと変装したはずのハリーは、正体をいともたやすく見破られて
しまったので不思議そうに尋ねた。
「うん、あんたのそのを見るときの表情。ロンはそんな見方しないもん。一発で分かったよ」
ルーナの明確な答えに彼は耳まで真っ赤になり、は手袋で口元をおさえてくすくす笑いをかみ殺していた。