コテージに入っていくの後姿を見ながら、リョウマは確信していた。

(あの生々しい夢、兄さんの声、それに黒騎士に彼女は・・)

夕刻、海賊どもがまた市街地に現れたというのでリョウマ達は

早速出撃していった。

ワンガワンガと呼ばれるバリ島風の派手な仮面をつけた魔人は、

特殊な槍で一般人を突き刺して憎しみの魂を奪っていた。

今まさに、サラリーマン風の男が、槍を構えてせまる魔人に白塗りの車を背に

追いつめられている。

間一髪で駆けつけたハヤテが敵の後頭部を牙で撃ち、残ったリョウマ達は怒った

魔人が繰り出した手下につかみかかっていった。


ヤートットをどかどか蹴飛ばしていたヒカルに憤慨した魔人は

長槍片手に突進してきた。

ヒカルは地面を蹴って高くジャンプして宙返りで一回目の攻撃を交わしたが、

魔人の長槍が容赦なく着地して攻撃しようとした彼を襲った。


「ヒカル!」

長槍でぶっ叩かれて転がってきた彼を守ろうとハヤテ達が集まった時、魔人の振り下ろされた長槍を

はっしと受け止める者がいた。

「うぬぬ〜小娘、また邪魔する気だな!!」

かんかんに怒った魔人は、乱入者目掛けてめちゃくちゃに槍を振り回したが、

その動きは彼女に冷静に読まれており、ひょいひょいと身を交わされた上、

振り下ろした槍ごと氷柱の剣で、横に弾き飛ばされた上

素早く自慢の仮面を切りつけられてしまった。

勝ち目がないと悟ったワンガワンガは、逃げの姿勢を決め込み

歩道橋の上にぴょーんと飛び上がると姿を消してしまった。


「何て逃げ足の速い奴!」

は黒のサッシュベルトにかちゃりと氷柱の剣を収めると

苦々しげに言い放った。

「ヒカルは?」

「大丈夫だ」

武装解除したリョウマ達は無事に起き上がった彼を

見て教えてやった。

それからリョウマ達は歩道橋につながる階段でばたばたと倒れている一般人を

発見していた。

「しっかりして下さい!」

「駄目だ、完全に意識がない」

リョウマやハヤテは倒れている人々を、次々と抱き起こして呼びかけたが

彼らはびくとも動かなかった。

(皆、至急、金剛山に向かってくれ!)

モークからの連絡が腕輪に入ったのはまさにそんな時だった。

(黒騎士が現れた。だが、様子が変だ)

彼は追従の獣とともに、火口のエネルギーを取り込んで海賊

もろともこの大地を吹き飛ばそうとしていたが、賢い獣は

一対になって槍を振り回していた彼をペッと吐き出してしまった。

「なぜだ・・」

追従の獣が寂しく去ってしまうと、一人火山灰の大地に取り残された黒騎士は呟いた。

黒騎士が呆然とその場に立ち尽くしていると、黄色い不吉な影が彼の

横を飛びまわり、次の瞬間、彼の体を長槍が貫いていた。

「黒騎士!」

リョウマと離れたところからつけてきた

悲鳴をあげた。

彼らはワンガワンガの投げたインディアン風の飾り羽の攻撃など

もろともせずに、北と南から突っ込んでいくと星獣剣と氷柱の剣でざっくりと切りつけた。

「リョウマ、、黒騎士を安全なところへ!」

ハヤテ達は脇をがっちりと固めると、深手を負った黒騎士に駆け寄った二人の

仲間に命じた。

「分かった!」

「気をつけて、ハヤテ!」

リョウマが黒騎士の体に素早く腕を回し、が氷柱の剣を油断なく構えたまま

三者はその場からずらかった。


テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル