カンカン、キーンキーンと剣戟の音が響く。

今、増水した川の浅瀬では素手や蹴りで水兵をぶちのめすサヤ、彼女に群がる水兵を

鴛鴦斧で懸命に食い止めるの姿があった。

「えいっ!」

「はっ!」

「やっ!」

女二人に対して水兵の数はざっと十名ほど。

サヤが全身ずぶぬれになりがなら、水兵の手首を捻って投げ飛ばしたり、

足を高く掲げて蹴りを入れたりしているのを横目で眺めながら

は鴛鴦斧を振り回して今の戦況を目算していた。

自らの服もサヤと似たり寄ったりの状況で体にぴったりと張り付いたし、やはり増水した川に足を取られて

身動きが取れにくい。

「先に行って!ここは私が食い止める!」

「何言ってるの!?いくらでも無茶だよ!!」

苦渋の決断を下したにサヤは気でも狂ったのかと思った。

「早く!」

「早く、一度しか言わないわよ!」

「奴らを引き付ける隙にこの上を渡っていって!」

は水兵の剣をさっとしゃがんで避けると、その反動を利用して背中を

押すと川面へと叩きつけた。

それから彼女は敵に背中を向けると、ばしゃばしゃと水を蹴散らして走っていき

目と鼻の先に氷のアースを放った。

氷のアースを受けた水面はその衝撃でたちまち凍りついた。

「早く!」

「今大事なのは何!?」

の叱り付ける声が飛び、鴛鴦斧が再び振り上げられ、水兵の肩をザシュッと切り裂く。

「ごめん・・」

サヤは涙を呑んで、アイスリンクの上によじ登ると走っていった。

サヤは無事、アイスリンクの上を渡って美しい緑の森へと逃れるが、そこではの魔の手を逃れたのか、

それとも別の部隊かわからない水兵達に出くわしてしまった

サヤは木立の間を飛ぶように駆け抜け、逃げ切れないとわかると振り返りざまに

木製スリングをはじいた。

たちまち三人の水兵の胸で弾が次々と爆発した。

それでも迫る水兵の数は知れず、サヤは両手を体の前で交差させ、気を込めて

水兵を吹き飛ばした。

焦ったサヤは、樹上に逃れようと不利な体勢からジャンプした。

だが、その瞬間を水兵の腕が捕らえ、足を掴まれて一太刀食らってしまう。

あっと悲鳴を上げてすっ転んだサヤの上を水兵の湾曲した剣が迫った。

・・」

(本当にゴメン・・私のせいで)

サヤは最近、彼女につれなくしたのを心から後悔した。

(助けて・・)

サヤは必死に水兵の剣を持った腕を受け止めながら叫んだ。

もうだめかと思われたとき、彼女のピンチを救ったのは八百屋の息子だった。

恭平は玉ねぎを水兵の後頭部に投げつけたのだった。

サヤはその瞬間を逃さず、水兵をぶちのめして気絶させた。

そして、二人は連れ立って走り出した。


楠の生い茂る森の奥でようやくお目当ての実を見つけたのはいいが、サヤは右足をカットラスで切り裂かれており、

樹上に飛び上がることは難しかった。

やむなく彼女は八百屋の息子に木の実を取ってくるように頼んだ。

そうこうしている間に追っ手が迫り、彼女は敵の手首を捻って投げ飛ばし始めた。



「待て〜!!」

ここでサヤを追って、ようやくが楠の生い茂る森の奥へとたどり着いた。

サヤは加勢が来たことに心が躍るのを感じ、向かってきた水兵の腕を

押さえて横に突き飛ばすと緑の芝の上を前転して変身した。



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