「うわあっ!」

ジライヤの悲鳴が上がり、「大丈夫か、立てるか?」とを助け起こしていたサスケは

さっと後ろを振り返った。

「私のことはいいから彼をお願い・・」

はポーチの柵に激突して投げ出されていたが、かろうじて骨折は免れていた。

彼女はサスケの腕にすがりつき、懇願した。

「センセイ・・」

ジライヤは泣きそうな顔で上半身を起こし、かつての師をぼんやりと眺めた。

「まだこんな物を持っていたのか・・甘っちょろい奴だ」

「センセイ、やめて下さい!」

ジライヤは肌身離さず首からかけていた、思い出の石のペンダントを見せて

ガリの記憶を呼び起こそうとしたが、彼はその気持ちを石ごとぐちゃぐちゃに踏みにじっただけだった。

「センセイ・・そこまで僕のことを・・」

ジライヤはガリの足にしがみつき、悲嘆に暮れた。

「うるさい、まとわりつくな、食らえ!!」

だが、ガリは非情にもきつい膝蹴りをジライヤにお見舞いして

引き離した。

「覚悟!!」

ジライヤは完全に打ちのめされ、赤土の上に投げ出された。

すかさずガリの魔の手が迫る。

「やめろ!!」

その時だ。カントリーハウスのドアが蝶番が吹っ飛ぶほどの勢いで開けられ、

ライフルを構えたサスケが現れた。

彼はライフルの引き金を引くと、ガリ目掛けて銃を乱射しまくった。

ガリはひるみ、サスケはライフルを投げ捨てると、高くジャンプし、その姿勢から

飛び蹴りを食らわした。

「しっかりしろ、ジライヤ!」

「ジライヤ、こんなになるまで・・」

サスケはジライヤの前にさっそうと降り立ち、いつの間にか再起した

必死で駆け寄ってきて嘆いた。

「貴様がサスケか・・」

ガリは不適な笑みを浮かべて敵を見据えた。

「やい貴様!それでもジライヤの先生なのか?それとも妖怪が化けてやがるのか?」

サスケは威勢のいい江戸っ子口調で、ガリを指差して叫んだ。

「命を失うとも知らず、仲間を助けに来るとは美しい友情だな・・」

ガリは馬鹿にしたようにサスケを指差して笑った。

「やかましい!!もし本物の先生ならジライヤの気持ちを踏みにじりやがって・・」

「許せねえ!!」

耐え難い怒りと悲しみが爆発したサスケは印籠で戦闘衣に変化した。

「やめろ、サスケ、やめろ〜!!」

ジライヤは腹ばいになったまま叫び続けた。

サスケは勇敢にガリに立ち向かっていくが、力の差は歴然で、

なかなか良い戦いぶりを見せたものの、受けた方のダメージが大きくカントリーハウスの

屋根からついに転げ落ちてしまった。

「サスケ〜!!」

「逃げて〜!!」

ジライヤとの絶叫がこだました。




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